住まいを“かがく”する - 木材の乾燥 

私たちは国産材を提案するにあたり、安定した品質を確保するために乾燥材を求めてきました。

乾燥は構造強度や狂いなどの事を考えると不可欠であるといえます。一般的に、天然乾燥は含水率が下がりにくく、表面割れが起こりやすい、高温乾燥は短期間で含水率が下がるが内部割れが起こりやすい、と言われています。また、高温乾燥をすると、木が持っている成分が変化し、さくくなったり色が変わったりします。そういう意味で含水率の問題だけではなく、乾燥の方法など質も求められてきています。

今までいろんな製材所に伺い、乾燥の方法をお聞きしましたが、それぞれが求めるところが違うのを感じていました。あるところでは以前は高温乾燥を取り入れていたが、今は昔からの乾燥方法に戻って山で葉枯らし乾燥を行い、天然乾燥それから最後に低温乾燥(六十~七十度)を併用されています。また高温乾燥されているところでも、内部割れなどが問題になっているので、今は最初だけ高温乾燥で表面割れを抑え、それから温度を下げて乾燥していくという方法をとられていることが多いようです。

私たちは工業製品ではない生物である木材とうまく共存できる方法を考えていきたいと思います。木の良さを残したいという思いの中で、成分まで変わる乾燥方法には疑問を感じますし、性能だけでなく、人の体に優しい住まいであるにはという視点も忘れてはいけないことです。

特に杉は乾燥が難しいとよく聞きます。歩留まり・乾燥日数・コストそして色艶・割れなどの事も含め、また、省エネルギーや狂いのない材を・・・と乾燥技術は進んでいく中で、これからは私たちが何を求めているのか、どんな材を求めているのかを明確にしていきたいと思っています。