王寺のいえ

 2013.7.22

「王寺のいえ」は杉と桧で建てた「天理のいえ」の見学会に来られたご家族と約2年半をかけて、昨年10月に完成しました。
共働きのご夫婦と当時保育園に通う二人の子供さんの住まいに関する主なご希望は、下記のものでした。

  1. 自然素材を使用したシンプルな家
  2. 住宅内の空気環境が安全であること
  3. 長期優良住宅認定による補助を利用したい

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桧のキッチンからダイニングリビングを見る

 

構造材と内装材

cs_n025ouji004.土台・柱に地元奈良川上村の「桧」、梁には熊野古道を産地とする「杉」を使い、その木組みは地元の大工の手で丁寧に刻まれ組まれました。
内装床は全て杉材、壁は和紙クロスと一部桧の板張り、平天井には和紙クロス、勾配天井は予算の許す範囲で杉板張りです。
屋根の勾配がそのまま室内の勾配天井となって現れるので、床の面積以上に部屋の広がりが感じられます。

ocs_n025ouji05.建具は国内生産による既製品の桧無垢材建具を使いました。
玄関とリビングの間の引込建具のみ、杉の框にポリカーボネートヒゴ入り建具です。

室内空気環境

床・壁・天井・建具・家具に使用した「杉・桧」は全て無塗装で現場にやって来ました。その後、床・壁・建具・家具には米ぬかの塗料を、水回りにはその上から蜜蝋ワックスを塗りました。これらは安全性と住まい手さんご自身によるメンテナンスのし易さから相談して決めました。

又、この家の暖房はリビングにある蓄熱式暖房器のみです。レンガに熱を蓄え、輻射により家全体をじんわりと温めます。
下の子どもさんは、朝起きるとまずこの暖房器の前でゴロゴロされているそうです。

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長期優良住宅認定基準

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JIS断熱気密等級取得ドア

長期にわたり良好な状態で住宅を使用するために必要とされる基準(劣化対策・耐震性・維持管理・更新の容易性・省エネルギー性・居住環境・住戸面積・維持保全計画等)があります。その中でも「劣化対策」をクリアするために、防腐・防蟻対策を求められます。防蟻薬剤を使用するとクリアできますが、できるだけ薬剤の使用は避けたいので、構造材等の樹種を限定することでクリアしています。
玄関扉も従来のような製作無垢材の建具では「省エネ基準」を満たすことは難しいので、既製品の無垢材の建具を使用しています。この様にして、自然素材の空気環境の良い住宅でありながら、各性能を満たすために、一つ一つ問題を解決していきました。
先日お伺いすると、「とっても快適で居心地が良いです!新潟のおじいちゃんも度々遊びに来てくれています。」とお話しされていました。ご家族にとって、これから始まるこの家での暮らしが豊かで楽しいものであることを心より願っています。

[DATA]

分類: 新築住宅。 設計/施工: 相河真弓設計工房