賛助会員の横顔「エンデバーハウス」  

シリーズ 2026.4.10

 今回は、ポリエステル断熱材を製造・販売されているエンデバーハウス株式会社の紹介です。これまでは賛助会員のもとへ訪問していましたが、今回はグリーンエコプラザにて、エンデバーハウスの米田一紀氏から、同社が扱う建材についてお話を伺いました。米田氏は、子どもが生まれてからこれまで以上に地球環境について考えるようになったとの事でした。

 私自身も、環境負荷の少ない建物づくりの重要性を日頃から感じており、近年はLCCM住宅の実現に向けた取り組みも進んでいます。LCCM住宅とは、ライフサイクルカーボンマイナス住宅のことで、建設、居住、廃棄といった住まいの一生(ライフサイクル)を通じてCO2排出量をマイナスにする住宅のことです。米田氏は、この様な世の中の流れもあり、今後は、断熱性能だけではなく、それ以上に付加価値を付けていく必要があるとのことでした。

 同社の断熱材、「パーフェクトバリア」はポリエステル100%使用の断熱材です。断熱性能はもちろん、接着剤不使用で水濡れに強く、ポリエステルは衣類にも使用されているように乾きやすい素材で湿気をスムーズに排出するので結露対策になります。特に気を付けなければならないのが、夏型結露で、断熱材と内装仕上げ材はセットで考えていく必要があります。部屋内側には、透湿可変シート(冬は防湿、夏は透湿に変化するシート)を貼ることがおすすめですが、面材に透湿性の高い材料を使うという方法もあるとのことです。仕上げとしてビニールクロスは使うと内部結露の原因となることがあるため、漆喰や珪藻土など透湿できる材料で仕上げることが大切であるとのことでした。

パーフェクトバリア 吸音シリーズ

 また製造時は、ペットボトルなど再生ポリエステルを約50%使用し、加工温度が200℃と低く、他の繊維質系断熱材に比べて製造エネルギーが約1/6に抑えられることから、CO2削減へと繋がっていきます。使用後はリサイクルも可能な建材ということですが、もし廃棄しても完全燃焼すると水と炭酸ガスに分解され、有害物質は出てこないとのことでした。このような性質をいかし、防火構造の個別認定を取得しています。このように人にも安全で環境負荷を抑えた断熱材として、もく(木)の会のミニチュアハウスにも提供いただき、展示しています。

 次にポリエステルの吸音性能が高いことを利用し、吸音パネルも開発されています。反響音を抑え、適度な響きを持つ快適な空間をつくることができます。子どもたちが過ごす保育現場などでは、明確な原因は不明ですが、保育士が難聴になるという傾向があり、また、成長過程の子どもたちには、室内の反響音が成長や学びにおいて何らかの影響を与えると考えられており、欧米では室内の音環境に対しての基準が設けられています。そこで、この吸音パネルを保育園の天井や一部の壁に施工することによって、音の反響を適切なレベルするすると子どもたちは、コミュニケーションをとりやすくなったとのことで、音環境の大切さを実感したとのことでした。音のことについては、設計段階では判断が難しいところもありますが、同社では施工後の様々な状況にも対応することが可能なようで、いろんな場面で気軽に対応策として活用できるものだと感じました。

 その他、製造メーカーとの連携もしており、日本エムテクス株式会社の工場から排出されるデニム端材をアップサイクルした左官材や、日本エムテクスとアサヒ飲料が共同開発した自動販売機で吸収したCO₂を原料としてうまれたタイルなど、循環型社会を意識したユニークな建材販売にも取り組んでおられます。

デニムの佐官材 NURUDENIM
日本エムテクスとアサヒ飲料が共同開発
CO2を吸収する「二酸化タイル」

今回、改めて企業として環境に配慮した商品開発や販売に積極的に取り組まれていること、そして、その背景にある想いや製造プロセスについて深く知ることができました。

 会場の様子
様々な商品カタログ