研修旅行 ー島根県 出雲・益田を訪れてー
10月16日~17日、もく(木)の会の今年の研修旅行は、ATCにある地域材のショールーム「WOOD MEETS」の企画で島根県へ訪れました。新大阪より新幹線で岡山まで行き、そこから特急やくもに乗り換え安来駅に到着。

安来からは、バスでまずは、足立美術館へ向かいました。足立美術館は、横山大観や 北大路魯山人などのコレク ションを多く所蔵していることで有名ですが、庭園は、アメリカの日本庭園専門誌で21年連続日本一に輝く素晴らしい庭園です。この美しい庭は、365日毎日開館前に手入れをしゴミ一つない庭です。枯山水の庭には3つの立石がありそこから流れ落ちる滝水が白砂の海へ流れ込む様子が表現されています。背後の山を借景とし庭園に奥行きが感じられます。


次に伺ったのは、出雲木材市場です。島根県では県内の木材加工業者が、「木材製品県外出荷しまね事業体連合」を組織し平成24年より県外の販路拡大に取組んでいます。今、力を入れているのは「E’s-WOOD」という薬品不使用で高耐久性のある木材です。窒素加圧加熱処理施設を導入し高耐久化天然無公害木材をつくり木材の養分や水分が少ない状態を維持するため、腐朽菌類やシロアリの住みにくい環境をつくります。これから、この材を多くの人に知ってもらい、高耐久性を活かした新たな商品開発につなげたいとのことで今後の展開が楽しみです。

E’s-WOOD by2x4

その後、出雲大社を参拝しました。出雲大社と言えば、神楽殿の大きなしめ縄です。出雲大社の大しめ縄の綯い方は、一般的なしめ縄とは違い左右が逆になっています。それは、古来より出雲大社が一般的な神社とは反対に向かって左を上位、右を下位とする習わしがあるためとのことです。その神楽殿に手を合わせ出雲大社を後にしました。 その日の夜は、地元の料理をいただける店で高津川の天然アユの塩焼きをいただきました。高津川のアユは、良質な苔を食べることで、香り高く、強い旨味を持っており絶品のアユでした。
翌日は、縄文時代の埋没林の展示がある「さんべ縄文の森ミュージアム」を見学しました。ミュージアムには、約4000年前の縄文時代の三瓶火山の噴火により埋もれた杉が、そのままの状態で発見され、保存展示されています。展示棟に入るとその空気は一変し、太古の昔から這いあがってきたかのようなその巨木からは、森の長い営みと自然の力強さと、その木の存在感を見せつけられました。この感覚は、ぜひ一度訪れて体感いただきたいと思います。


昼食後、平和木工益田工場に伺いました。島根県は広葉樹が大変豊富で、平和木工ではその広葉樹を活用する試み取組等についてお話をお聞きしました。
そして、最後に島根県芸術文化センター「グラントワ」(設計:内藤廣)を見学しました。こちらは美術館と芸術劇場の複合施設で、RC造の建物の屋根と壁が石州瓦で覆われ、その赤茶色の光沢ある建物は、迫力がありながらも品格があり、とても素晴らしい建物でした。内部空間は、大胆でありながらディテールが細やかで、中世のお城の中のような空間でした。


島根の旅は、終始どこか粛然とした空気に包まれた研修でした。
[寺岡春恵]



