若夫婦のためのマンションリノベーション
築35年経った中古マンションの水回りを中心としたリノベーションの例です。49.2㎡の典型的な2DKのプランです。まだ3歳、1歳と子供が小さい若世帯、家族みんなで川の字になって休む畳の部屋と、あとは広く明るくクラス1LDKスタイルでナラの無垢材を張りました。古いマンションなので無垢材の下に防音下地工事もすることにしました。
マンションでも無垢の床を
国産桧の間伐材の木毛を混ぜたセメントパネルを使った「乾式遮音二重床」はURでも使われたというお話で、耐火性・防カビ性に優れ、床下の吸放湿性もいいということでした。浮き床脚を含め木毛セメント板の天まで60mm。現場でもカットできました。
その上に杉合板12mmを貼り、㈱丸紀さんの厚19mm、巾120mmのナラの乱尺の床材を施工しました。
床材は少し節や色のばらつきのあるグレードですが、安価で木の味わいがありました。重厚な床ができあがり、ポコポコとした軽い幼児歩行音がなくなりました。塗料は富山のミツロウワックスをDIYで。自然成分なので冬場の乾燥に1週間かかりました。
水回りの入れ替え
老朽化していた水回りをすべて入れ替えました。また、プラン的に不便なところも改良して、洗面からトイレに入る動線をやめ、トイレは180度位置を変えてから廊下から入るように。洗濯スペースがベランダにしかなく不便だったので洗面室に。キッチンは位置を変えずに食洗機を付けました。ユニットバスはワイドに。
DIYインテリアをプラスして
洗面台を厚さ50mmの無垢杉で手作りしました。アンダーシンク式で杉のカウンターの中央をくり抜いて、オスモカラーとウレタンを塗りました。立ち上がりにはちょっと懐かしい感じのモザイクタイルを貼り、壁は既調合のしっくいをコテで塗りました。玄関は大判のタイルをDIYで貼りました。
また、国産杉を両面貼りした17×910×1820mmのフリー板で廊下との間仕切り棚を手作り。柔らかい杉なので加工がしやすくきれいな木目でした。引き戸もこの材をパネル材に使い、桧の框を付けたものを大工さんに作ってもらいました。ローコストで将来の間取り変更も考え可動棚で仕切り、シンプルなプランにして、できるだけ自然素材を使いました。畳の部屋とLDKの間仕切りには月桃紙の引違いフスマをいれました。