奥様のプライベートサロン
始めてお伺いした京都のご自宅は、苔寺の近く、疎水の流れに沿って立つ落ち着いたシックな建物でした。
新大阪にあるこのマンションは、奥様が大阪に来られた時立ち寄られるために、自宅とは全く違う『ポップで、しかもエレガントなイメージにしたい』という御希望で、「もとの白い大理石の床に漆喰塗りのアール壁、壁面はH=2Mの板張り、洗面スペースは海のイメージ、トイレは楽しい場所に」というものでした。そこで、思い切ってアールの壁を中央に走らせ、すべての部屋をイメージで区切り、浴室、洗面、トイレの
みを個室にしました。カラフルで楽しい雰囲気を自然素材や天然の塗料でどうまとめるかが大きな課題でした。
【玄関とキッチンを区切る石壁】檜の上げ下げ窓 窓から食材をキッチンへ
【リビングからキッチンまで続く収納】杉の扉をミルクペイントで
【海をイメージした洗面所】杉で制作したカウンター 天板は硝子のモザイク張り 壁は波のタイル張り
【トイレの手洗い】家具調手洗いです 奥様のチョイスです
【リビングの天井】杉の丸太を丸みを残し、梁に製材 ミルクペイントでブルーグレーに
【ダイニングからリビング・寝室を望む】2Mの高さのアール壁がさりげなく部屋を区切る
【寝室から洗面所へと続くアールの漆喰壁】 お風呂からそのまま、BEDルームへ 洗面所の床は北海道産のクリのフローリング
この部屋の照明から小物に至るまで、すべて奥様が選ばれました。小さなパーツにまで思いがあり、ぴったり
の物を見つけるまであきらめない、頭が下がる思いでした。
又、今回すべての塗装は、施主とお友達、会社(ご主人と機械の塗装会社経営)のスタッフが奥様の指導の下、
何か月もかかって完成させられました。玄人はだしの出来栄えでした。
今回の仕事では、固定概念や、思い込みを捨てることも時には必要だと、学ばせて頂きました。