夫婦で取り組む家づくり=子供の成長を見守る家

 2020.1.27

仕事で多忙な共働き夫婦と子供2人(中学3年女子と小学3年男子)の4人家族の住まいです。
この土地の購入はすぐ近くに妻の実家があり、子育ての協力を得るためです。

施主の設計コンセプトは大きな3本の柱です。第1は仕事で多忙な夫婦と多感な年齢の子供たちの成長です。第2は主婦の家事の省力化と効率化。第3は将来同居を考えて、主人の高齢な両親の車椅子生活と設備の充実です。

設計基本コンセプトを5本と考えました。その1は自然の風と光をたっぷり取り入れた住宅。その2は自然素材を基本に体に健康で安全な住宅。その3は省エネ住宅。その4は親の不在時の子供の安全と防犯対策。その5は建築構造の安全計画です。

OM邸の中心は2階の階段室とダイニングキッチンです。ここで主婦は家事をしながら家族一人ひとりの健康と日常の生活を見守ることが出来ます。長男は勉強、食事、友達とすごします。主人は料理学校の腕を発揮する場となり、長女は友人を招く夢を実現します。夫婦の親や兄弟や友達が集る2.4m無垢のダイニングテーブルを計画しています。家族の家事参加が自然に行なわれることを目指しました。

夏涼しく冬温かく冷房を使わない生活の求めに応えて、省エネ対策は次世代省エネ等級4を確保し①断熱性能の確保②内部結露防止対策③開口部断熱性能と日射遮蔽性能の確保を計りました。断熱材は健康と環境を最優先にポリエステル断熱材を使いました。

当初仕上げ材は杉無垢材を考えていましたが、施主が2階キッチン・ダイニング・リビングに床暖房を切望され熊野の桧無垢材(厚15㎜)床暖対応可を採用しました。そこで1階ホール・廊下・階段板(厚30㎜)も桧無垢材となりました。寝室・子供室・ロフト・物入の床は予定どおり杉無垢材(厚30㎜)です。1、2階、ロフト等全ての部屋の天井は杉無垢材(厚12㎜)としました。壁は漆喰仕上げを基本にしました。

室内建具は全て引き戸として段差を無くして開放性と機能性と風の通り道を作っています。1階には将来同居を考えて高齢な両親のための計画や設備(和室・車椅子・家族で介護・浴室・洗面・便所・ミニキッチン・デイケアサービス受け入れ)を準備しました。

ご夫婦は納得いくまで時間と労力を惜しまず検討されました。1年後 皆さまのご感想を楽しみにしています。

[DATA]

分類: 新築住宅。 設計/施工: よしの山本設計企画