セカンドライフを楽しむためのマンションリフォーム

 2013.8.10

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築25年が過ぎ、水回りが傷んできたのでリフォームを思い立ったSさんですが、4人 のお子さんが独立し、2人で暮らすには今のマンションは広すぎました。けれども、大阪 市内の中心部、靱公園のすぐ前、という立地は捨てがたく悩んでいたときに、同じ靱公園 の前で、70㎡ほどの手頃なマンションが見つかり、意を決して転居することにしました 。どちらかというと寒がりなご主人と、暑いのが苦手な奥様の要望に応えるために、一度 間仕切りをすべて取り除き、南西にご主人の部屋、北東に奥様の部屋、真中に広々とし たLDKを配し、南面には障子を入れ、和室には換気扇を付けました。

LDKと南の和室には低温水式床暖房を入れました。従って和室の畳は通常より薄いものを使用しています。LDKには桧の15mmを張り、壁は漆喰塗り、天井は漆喰を特殊製法により塗料形体にしたものを塗りました。

cs_m10sekando02 キッチンは(有)ホームアイが考案した「プラスワンキッチン」を採用。継ぎ目のないステ ンレスの一体加工で、大型・深型シンクにクッキングシンクがついていて、水栓の位置が右 上、大きく汚れがたまりにくい穴の水きりプレートとボールやザル、なべなどが置けるサ ポートカウンターを2段付けました。コンロはIHヒーター。天板の下は奥様の希望に合 わせて引出のサイズや位置を決め、食器を出し入れするとき衝撃を少なくするため、途中 まで閉めればあとはゆっくり自然に引出が閉まる金具を採用しました。棚は基本的に扉を 付けず、すべて見える収納にし、たくさんお持ちの調味料に合わせて、奥行きが浅く段数が 多い棚も作りました。後の食器棚の天板は奥様が見つけたカエデの1枚板です。

cs_m10sekando03奥様の部屋は、特注の畳ベッドを置き、収納を考えた棚を組み合わせました。この畳ベ ッドはベンチにもなりとても便利です。奥様は床暖房はいらない、とのことだったので、 暖かい杉を床に貼り、壁は高知県いの町の和紙を貼りました。和紙はおおさかパルコープ 住まい研の有志がボランティアで自分たちで貼ってくださいました。窓辺のカウンターは 趣味の空間、持ち物が多い奥様の為に、天井まである棚や、クローゼット、タンスを置くス ペースも作りました。ドアは将来を考えて可能な所はすべて引戸にしました。狭かった洗 面所やトイレもできる限り広く取りました。

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分類: マンションリフォーム。 設計/施工: (株)アルプラン