和風の庭を眺めるウッドデッキ

 2022.4.4

付き合いのある造園会社を通じて「ウッドデッキを広げたい」というご要望があるとのことで、箕面市にある戸建て住宅に伺いました。
お住まいになっているのは小学生と幼稚園年少組のお子様がいらっしゃるご夫婦で、築約 30 年の中古住宅を購入し、リフォームをしてお住まいとのこと。今回、庭にあるウッドデッキを広げたいと考えられて、池田市内の造園業者に相談されたところ、お住まいが和風で趣のある風情であったので、きちんと設計する必要があるということになり、造園業者を介して連絡がありました。

主な要望は、沓脱石が前に置かれている部分のデッキの奥行きを 75 ㎝程度広げて、リビングを出たところにある一番床レベルが高いデッキと、階段でつないで移動できるようにしたい、というものでした。さらには、低い位置にあるデッキ周辺の木部にはペンキが塗られており、可能な限り自然の木の状態に戻したいとのことでした。

最初に沓脱石の移動を、造園業者による作業で行いました。やぐらを組んで石をチェーンで吊り上げて、少しづつ移動させていきます。とりあえず工事の邪魔にならないところに仮置きし、新しいデッキができてから改めてセッティングすることになりました。沓脱石の真下に排水溝が埋めてあり、石をどける際に壊れてしまったので補修が必要になりました。デッキの下に隠れて見えなくなる部分ですが、瓦で枠を作って砂利が埋めてある既存の仕様に合わせるため、庭にあった石を利用して補修しました。

 

既存のデッキの束石は、自然の石が使われていたため、既製の束石では雰囲気が損なわれると思い、造園業者に相談したところ、造園資材を取り扱っている業者まで連れて行ってくれたので、そこで使えそうな石を選んできました。石の形に合わせて大工が束を加工し、セッティングしてくれました。

 

木材は「桧」を使用。塗装は自然原料を主成分とする浸透型の木材保護塗料を使い、既存部分の木部と色を合わせました。ペンキが塗られていた部分はサンドペーパーでこすって、ペンキを落としてから木材保護塗料を塗るのですが、正直どこまで落とせるかはやってみないと分からないと、少々心配でした。しかし、塗装の職人が根気よく作業をしてくれたお陰で、思ったよりきれいにペンキが落とせて、何の違和感も無い仕上がりとなりました。

和風の外観にマッチした素敵なウッドデッキが仕上がりました。ここから庭を眺めながら、ご家族の皆様がゆったりとした時間を過ごせますことを願います。