築30年の中古マンションを自然素材でリフォーム(尼崎市)
Sさんは新築マンションのモデルルームで気分が悪くなる敏感体質。結婚を機会に新居を検討した結果、駅から歩ける公社の築30年の中古マンションを800万円で購入、予算500万円以内で健康リフォームすることになりました。
予算内で快適に暮らすため、キッチン、トイレ、浴槽、給湯器は全て入れ替え、そのため間取り変更をなるべく最小限にとどめました。でも南側の和室6帖+DKはフローリングを貼ったLDKにするのが第一条件でした。
設備は快適に
〔改装後〕瞬間湯沸器、プロペラファンが消えてすっきりとしたキッチンに
キッチンをすっきりさせて室内の燃焼を少なくし、結露を防ぐようにするため、流し台の上に付いていた瞬間湯沸し器をやめて、外壁に16号ガス給湯器を設置しました(自治会の許可を得て)。そして300mm角のプロペラファンの換気扇を高性能で音も静かなシロッコファンに変更。
浴槽は内釜式を湯器が壁内に納まるホールインワン型のものに変えて、巾が90cmから110cmと広くなりました。壁は白い在来タイルのうえにアクアブルーのタイルを貼り、見ちがえるようになりました。
断熱下地で結露防止
西側の壁(外壁になる)に結露が大発生するために、長さ約7mの壁の内側に3cm壁をふかし、断熱材をいれました。少しでも外と内の温度差を緩和するためです。もっと効果をあげるためインナーサッシも検討しましたが、次回に見送ることになりました。
自然素材の内装材
ワンルームにしたLDKは、床は自然塗装のナラ無垢材、壁は珪藻土クロスを貼りました。また、オーブンレンジを置ける別注の食器棚を19万円で製作。白樺のナチュラルな素材がナラのフローリングとしっくり合いました。寝室となる和室の壁材は全て呼吸する月桃紙や和紙クロスで施工。畳は炭シートと熊本産のイグサを使用したものです。もう一つの洋室は布クロスに、床はリノリュ-ム、廊下はコルクタイルを貼りました。通勤も買い物も便利な中古マンションを購入し、自分たちに合った健康・快適リフォームをして無理なく暮らす。そんなお二人の生活スタイルは、若い人の間でも増えていくのではないかと思う、リフォーム例でした。