自然素材を使ったマンションリフォーム(大阪府枚方市)

 2013.8.4

築20年以上たち床や壁が汚れてきましたが、駅に近く利便性がよいマンションのため、これからも住み続けようとリフォームを行ないました。

リフォームの目的は3点です。
1つ目は、床をカーペットから自然素材に貼りかえる事。
2つ目はキッチンを新しくすること。
3つ目は、家族一人一人が誰でも必要なものが取り出せる様な収納空間をつくること。

 

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玄関を入ると廊下からキッチン・ダイニング・リビングまで、さくら材の床が続きます。「床を無垢材に貼りかえたいけれど、節がないものにしたい」という奥様の希望により、さくらにしました。廊下から部屋に入る部分が一段低くなっていたため、その段差を利用して、防音処理を施し床材を貼りました。さくら材の自然な色が明るく、開放された空間をつくりだしています。

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 キッチンは改修前もL型でしたが、桧を使ったオーダーキッチンに取り替えました。作業台となるカウンターも作りました。コンロは3口で電磁調理式2とヒーター式が1です。ガラストップのコンロは掃除がとてもしやすいと好評でした。シンク下は座って作業が出来るように、少し奥に引っ込めました。

その他、タオルをかけるバーや雑巾をかけるバー、布巾かけ、ゴミ箱を置くスペースなど、女性ならではの工夫が見られました。電子レンジの横のスポットライトも、奥が見えにくくないようにという細やかな配慮です。
今回のリフォームには奥様が積極的に参加され、カウンターの引き出しや棚の位置など、奥様自ら各所にアイデアを出して作り上げていきました。

収納空間を確保するために、和室の1つを床張りのウォークインクローゼットにし、廊下と和室の間の壁とふすまも取払ってしまいました。
そのため、リビングにあった大きな食器棚の置き場所が出来ました。愛着がある食器棚を有効に使うことができて、喜ばれています。以前から、廊下には2つの収納がありましたが、その横に収納をもう1つ増やしました。また、LDKのドアを開けると食器の出し入れが出来なくなるため、引き戸にしました。

リビングの奥にはキッチンと同じ桧で、収納の棚を作りました。「引出がたくさん欲しい」というご主人の要望で写真のようなものができました。知らず知らずのうちに増えていた物が、リフォームを機に思い切って整理が出来ました、とのこと。
今では親子3人がそれぞれ自分の収納空間を自由に使っているとのことです。

施主の声|掃除しやすく気持ち良い暮らしに

マンションが古くなりリフォームに色々迷いましたが、駅に近く利便性がよいためここに住み続けることにしました。

以前の床はカーペットだったのでダニやホコリが気になり、外国製の掃除機を買って重いのを我慢して一生懸命掃除をしていましたが、無垢の木(サクラ材)に張替えて、ホコリがよく見え掃除が簡単なのでとても清潔に暮らせるようになりました。

キッチンはトップだけがステンレスで、釣り戸棚やシンク下の収納、調理台などはすべて無垢のヒノキで特注しました。今までのキッチンは冷蔵庫と同じで機械のように冷たい感じでしたが、今は木に触っていると暖かみがあり、ホッとします。普段から汚れたらすぐに拭くようにしているので、木製といってもほとんど汚れていません。一番気に入っているのはIHコンロです。吹きこぼれてもサッと拭くだけで簡単に汚れが取れとても便利です。

リフォームのもう一つの目的は収納空間でした。これまで主人は書類が多く部屋のあちこちに主人のものが出ていました。そこで、1つのコーナーに引き出しのたくさん付いた収納戸棚を天井まで作ってもらったところ、全部その中に収まるようになりました。整理整頓がしやすくなりとても喜んでいます。

マンションは一戸建てと違って狭く、まったく不満がない、と言えばウソになりますが、限られたスペースを工夫して暮らしています。思い切ってリフォームしたらとても気持ちがいいので、余裕ができたらまたリフォームをお願いしたいと思っています。

もく(木)の会を紹介してくれた友人に感謝していますし、まわりの人たちにも自然素材のあたたかみを話しております。

[DATA]

分類: マンションリフォーム。 設計/施工: 高橋空間工房