13 年前の分園「あ りんこ」整備 から第 2 分園整備へ
最初に保育園の分園整備に関って以来13 年経ちますが 、 その後も保育室の床を削って再塗装 したり『 大阪府子育て施設木のぬくもり推進事業 』 の補助金を活用してバルコニーの再整備などのメンテナンスでお付き合いをさせていただいてきました 。
この間に周辺をとりまく環境や状況が変化していました 。 堺市は 当初待機児童対策として 0 2 歳児の乳幼児対象の分園整備が進められ 、 その後 19 人以下の小規模保育施設の整備 が行われてき ました 。
このように0 2 歳児 の施設整備が進む中 、 それ以降の受け皿がなく 「 3 歳の壁 」 にぶつかることになりました 。 「 ありんこ 」 の子どもたちも希望する保育園に入れず 、 待機児扱いになることもありました 。 保護者はこんな心配をしたくないし 、 先生も今後の運営も含めて対策に苦慮されていました 。
このような状況の中で 同じ建物内の美容室の退去をきっかけに 3~ 5 歳児の施設整備をしたいという相談がありました 。
分園を整備するにあたって 、 同じ建物内ですが 、 既存分園との間に上階マンションのエントランスホールがあり 、 新旧一体には出来ない配置や園庭の広さ等の制限 により 、 0~ 2 歳児の既存の第 1 分園と 3~ 5 歳児の今回整備をする第2分園に分けて計画を進めることとなりました 。
床面積も第1分園より小さいことや先生の配置のこともあり 、 それぞれの分園の役割等も含めてどのようにするかを本園の先生たちも集まって一緒に話し合いました。そして、給食の提供は第1 分園にある調理室で調理をし、第 2 分園は配膳室で対応すること、 外部からの受付や事務的処理は第1分園で対応 することに決まりました。
仕上げについて は 、 第 1 分園と同様に床・腰壁は杉材 で施しています。 床には床暖房が必須 なので 、床暖房に対応した乾燥がされた節の少ない上小節 の材を 、そして腰壁は 、 節のある一等材を使用 しています。 私が関わった保育園はどこも同じ 様 に見えますが、 施工時の接着剤は最小限でその上に自然塗装するなど 安心・安全を第一とした内装を心掛けています。木製建具とロッカー など の家具も杉材で製作しています。
今回は同じ建物でありながら、 梁の成が大きかったり設備配管の位置が限定され ていたので 、 前面から通すために天井高さを部分的に低く設定して下がり天井にし ました 。 園庭には元々在った浄化槽の耐圧スラブのため配管経路の変更など現場での調整が必要でした 。 そのような中 、無事に整備工事が竣工し 、4 月から新たな保育園として開園しています 。
小さな分園ですが、 近くには大きな緑豊かな公園や仁徳天皇陵もあり 、 園児たちが 自然の中で元気にのびのび育まれていくことを願っています 。