老朽化した自宅を耐震補強も含めて全面リフォーム
築30年になる建売住宅は欠陥とシロアリの被害で老朽化がすすみ、家が傾いてきました。 リフォームは今の住宅の制約があり自由にプランができません。コストも割高になるので、 施主は建替えを望まれましたが、私道の巾が2m.未満で、建築許可がとれません。リフォームで あっても、安全で快適に、長く住める住まいを施主と一緒に考えました。
1、耐震補強とシロアリ対策。
当時の住宅は構造的に要注意、強風が吹くと揺れていた住宅です。
耐震診断の結果、基礎の補強、耐震壁の新設・補強、梁の補強、軽量の屋根に葺き替えなど家全体に及びました。
シロアリ対策は、どんな薬剤でも5年しか保証されないので薬は使わずに、ベタ基礎、備長炭をいれ、強制換気としました。土台はシロアリに強い桧です。
2、広く住む。
玄関、LDK、個室、3帖のデッキを開け放して広く使えるようにと建具は引戸にしました。
特注の杉の建具は床の一体感を損ねないように上吊にしています。
縁側から室内へと、誰でも気軽に入りやすい雰囲気にしたので、御夫婦の友人や御近所の集いの場になりました。
広く住むには収納もポイントです。各部屋の収納を充実し、別注収納家具も製作、ベッドの下にもチェストやワゴンを組み込んでいます。
3、健康に住む。
森林浴をしているようなきれいな空気の快適空間を目指しました。有害な物質を持ち込まないことはもちろんです。
接着剤に頼らず、施工・内装材その仕上げにもこだわりました。施主の強い要望で、内装材は健康や環境にやさしい国産材です。柔らかい感触、心をなごませる杉がメインです。床暖房の床は、15ミリの杉、座ってくつろぐリビングは30ミリの杉の厚板、個室は明るい雰囲気の桧、トイレは香りのいい桧、キッチンのカウンターは碁盤に使われるカヤ、出窓はホウの木と、適材適所に木を使い、楽しんでおられます。
[設計・監理 (有)ホームアイ]