週末に友人達が集う家（滋賀県マキノ町）

阪神大震災をきっかけに住んでいたマンションを売り、賃貸マンションに移りました。

そんな時、たまたま夫婦で訪れたマキノプリンスホテルの ロケーションがとても気に入り、近くに別荘地を買ったのです。しかし、施主ご夫妻は共働きのため平日はマキノに住む事はできません。
そこで、「週末に自分たちがくつろげ・時には友人達が集まれるような家」を設計して欲しい、と依頼をうけました。

くつろぐために暖炉と夫婦それぞれの書斎がほしい、また、蔵書がたくさんあり、それを週末遊びにきた友人にも気がねなく読んで欲しい、という希望から暖炉と書棚のスペースを作りました。

1階の床はコルクで、壁はしっくいを塗りました。雪が多い所なので、屋根は５寸５分以上の勾配（普通の屋根より角度が大きい）をつけ、ガルバリウム鋼板にしました。外壁には杉を貼って黄ベンガラを、塀は赤ベンガラを塗りました。

親しい友人を招いて簡単なパーティーを開けるように、キッチンはオープンなものにしています。収納棚は大工さんに作ってもらい、それに建具屋で引戸を作って水に強いワーロン紙を貼りました。この棚は使いやすいと好評です。キッチンの天板はチークにしました。 誰でもキッチンに立てるように、引出しには入っている道具のシールが貼ってあります。

気候のいいときは庭でバーベキューをしていますが、前に琵琶湖、後に比良山系が見えてとても気持ちがいいところです。庭に菜園をつくったので、出来立ての野菜を焼いて食べることもできます。階段下を利用して、外から畑道具が入れられるようにしたのも気に入っています。

2階には友人が泊まれるようなゲストルームもあります。浴室には桧を貼りました。

普段、仕事で夜遅くまで家に帰れないご夫妻にとって、ここは１週間の疲れを癒す絶好の場所となりました。