家族でつくる健康な住まいづくり（三田市）

輸入建材を取扱う仕事をされている施主は、「家族の健康を考えると自分の家は是非国産材で建築したい」という強い思いを持っておられました。厳しい予算の中でのご相談でしたが、ご夫婦と小中学生３人のお子さんの熱意に触れ、「精一杯目的に向かってやりましょう」とお引き受けしました。 そして、ご家族に何度もお会いする中で以下のコンセプトをご提案しました。

• 大人も子供もそれぞれの“コミュニケーション”をたいせつに！
• 立地条件を活かし、“光・風・緑”の自然をいっぱい取り入れた住まいに！
• “シンプルな動線”家族の成長と変化に柔軟に対応できるように！
• 健康住宅“自然素材（木・土・紙・石）”を活かして！
• 家族で家づくりに参加！

最後の項目は施主ご家族の「自分達に出来ることは何でもしたいです」という気持ちを大切にした提案です。家づくりは施主にとってまたとない多くの機会を作ります。家への愛着を育み、家づくりを学ぶために家づくりの過程からご家族にも参加して頂きました。

「家づくりシート」を作り、現場で説明して、“見て・触れて”学んでもらいました。

健康住宅づくりの第1条件は基本計画。光・風・緑を活かした心地よい空間づくりと、体に害と考えられる素材や接着剤、塗料は可能な限り使わないことを徹底しました。

塗料業者の社長に現場で半日、塗料についてレクチャーを受け、内部の塗装は全てご家族が行ないました。
土台・柱（柿渋+ベンガラ）の塗装から、内部造作部および内装の床（自然塗料）・壁（水性塗料）や家具に至るまで、ご家族が力を合わせて塗装されました。

竣工後ご家族より「木の香りのする三田の風が気持ちいい家です。家づくりを私達も楽しめました」との声をいただきました。

ご家族皆様の熱意と大きな努力によって完成した家です。ここを舞台に大いにはばたいて欲しいと願います。