高齢者グループホーム・デイサービスセンター

 2013.7.12

築20年近く経過した鉄骨造2階建の事務所ビルが、高齢者のための住まいであるグループホームとして 生まれ変わりました。

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杉を貼った居間の壁

入居される高齢者が全員認知症であることから、今までの生活の中 での実体験として記憶にあるような雰囲気で全体をまとめました。
杉の木目が持つという、気持ちを落ち着かせる働きに期待して、壁の一部に杉の無垢材を貼っています。

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桧のカウンターを取り付けたキッチン

キッチンは、皆で食事の準備ができるように、既成のシステムキッチンにカウンターを取り付けましたが、材料は手触りの良い桧を選択し、汚れ防止として自然素材で作られたオイルを塗布しています。
各部屋の扉は、色とあかり採り窓の形の組み合わせを全て違うものにしました。
さらに、入り口には自分の名前が書かれた表札がかけてあるので、 自分の部屋の場所を覚えやすいようです。

駐車場をはさんで隣に建っていたコンビニエンスストアを、高齢者のデイサービスセンターに改装しました。民家のイメージを随所に盛り込んで、落ち着いた感じに仕上がっています。どちらの建物も、もともとは無機質な四角い箱でしたが、外装を変えて瓦を載せることで、まち並みに溶け込んだものになったと思います。

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デイサービスセンターに改装前のコンビニ

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グル―プホーム外観

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デイサービスセンター外観

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デイサービスセンターのデイルーム

デイサービスセンターは車いすを使うことに配慮して、車いすがぶつかっても大丈夫なように、腰に桧を貼りました。
床は床暖房設備の上に、抗菌作用があるといわれている竹のフローリングを貼りましたが、適度な滑り止め感があり、足ざわりも良い感じです。

[設計監理:山本尚・設計工房 山本尚子]

[DATA]

分類: 店舗・施設。 設計/施工: 山本尚・設計工房