築36年住まいのリノベ-ション ◎安心して心地よく暮らす◎

 2024.7.7

一般的な木造中古住宅に移り住んでから約30年。断熱性能は低く玄関は冬になると息が白い日も。これまでに一部屋ずつ手を入れ3部屋を改修してきましたが、今回は住まい全体の性能を上げること、薪ストーブを寒い玄関に置いて、身近にある薪(再生可能エネルギー)で暖をとること、無垢の木を取り入れた心地いい住まいにすることを目指しました。

軒天・壁・ドア:桧塗装仕上げ

 

薪ストーブをリビングから見る

●性能を上げる

耐震性能の向上として、耐震診断を行い、壁量と金物の補強を行いました。又、もしもの地震では数回強い揺れが来る恐れがあることから、制震金物もバランスよく配置しました。

省エネ性能の向上として、窓は全て「樹脂窓」「アルミ樹脂複合窓」「高性能ガラスに交換」のいずれかに変更。水回りも更新し、玄関・浴室の基礎周りと壁面・天井は可能な限り断熱材を施工しました。

 

●薪ストーブを設置

煙突は玄関の窓を外して抜き、構造に負担をかけないように設置。薪ストーブは、住まい手への癒し効果はもちろんですが、いざという時の災害拠点にもなるのでは、と期待しています。

 

●無垢の木を取り入れる

1F床に鬼ぐるみのフローリング、玄関・リビングドアは桧、折戸と引戸は杉。キッチンはメンバーの高橋空間工房に依頼し、本体と吊り戸棚の扉に杉材、キッチン扉にナラ材を使って製作しました。

増築した玄関の窓台には、棚卸市で購入した六甲の広葉樹ヤシャブシを耳付きで取り付け、リビングの窓台・ホールのカウンター・縦手すりは、原木から杉CUBEで余った杉の挽板を使いました。

 

壁天井:しっくい リビング全景

●心地いい住まい

性能をUPすることも大切ですが、五感で感じる心地よさを大切にしたいと日々考えています。桧の玄関ドアを開けると正面に杉の折戸と薪の香り、冬であればパチパチと薪の燃える音と暖かいストーブが出迎えてくれます。1F建具は全て開け放ち、玄関からリビング・洗面・キッチンまで一望できます。天井の梁を現し、天井を高くしたリビングでは、30年使ってきた照明器具のシェードを張り替え再利用しています。ダイニングテーブルは天板だけ桜材で新調し、スクエアからラウンドに形を変えました。新しいペンダント照明が食事を美味しく見せてくれます。子どもの頃自分が使っていたピアノは今は娘が使います。手元の暗さが気になっていたコーナーに可動式のブラケット照明を新調しました。全てを新しくせず、古くても使えるものは使い続けることで、ホッコリとした空間になりました。

よろしければ、お立ち寄りください。

ラウンドテーブル

工事の様子は

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[ 設計監理:相河真弓設計工房 相河真弓 ]

[DATA]

分類: 戸建リフォーム。 設計/施工: 相河真弓設計工房