報告・・タイアップセミナー「省エネを意識して暮らし方を見直そう」

「脱炭素社会と私たちの暮らし方」というサブタイトルのもと、今年も大阪市立住まい情報センターとのタイアップセミナーを3月7日土曜日に行いました。
脱炭素社会とは温室効果ガス(CO2やメタンなど)の排出をゼロにすることを目指す社会です。それはもちろん地球温暖化の進行を抑えることを目的にしています。様々な分野で出口を探っているというのが現状ですが、私たちが携わっている建築分野では建物全般で住宅も省エネ対策が求められています。
現行の省エネ法によると「昨年4月以降に着工する原則すべての住宅は、省エネ性能の基準に適合させなければならない。」とされ、2030年にはさらに断熱性能を強化し高効率設備を導入することでZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)水準と言われる省エネ基準に適合させること。さらに2050年目標の脱炭素社会(カーボンニュートラル)達成に向けて、性能に加え太陽光発電など創るエネルギーの導入が一般的になることを目指した取り組みが求められる予定です。新築の場合は、技術に裏付けされた建材や工法で工事を行えば、この基準を満たすことができます。
しかし、多くを占める既存住宅の場合、総務省やWHO(世界保健機関)が推奨する室内の温度(夏は28℃ 冬は18℃以上という健康に過ごすためのライン)を維持するためには、リフォームが必要です。省エネリフォームの基本である熱を逃さない、余分な熱を入れない住宅にするために、具体的な断熱材の入れ方やサッシ・ガラスなどの選び方、併せていろいろな補助金の説明などをお話しました。
新しい建築材料や工法を使いこなしていくというのも大切なことだという認識のもと、私たちはもっと身近に行える「省エネ」として、自分たちの身近にある自然エネルギーを使うこと、再生可能な資源を使うということも掘り下げたいと考えてきました。今回のセミナーでも改修例とともに太陽以外の自然エネルギー、例えば「風」とつき合うことを取り上げました。私たちの身体は気温が高くても風の流れを感じることができれば、体感温度が下がり、心地よさを感じます。
また「手ざわりや足ざわり」など、私たちの五感へ訴える心地よさは、健康にも有効だと思われます。無垢の木を使った住まいのことも改修例としてご紹介しました。裸足の子どもに無垢の木の床はあたたかく清々しいことと思います。

リフォーム工事を行わなくてもできる省エネの工夫もあります。
・階段のコールドドラフトの防ぎ方
・窓の断熱性能を上げるために中空構造のパネルやロールスクリーンを使う
・よしずやグリーンカーテン
・涼を感じる打ち水や風鈴の音
そんな例をお話しました。
さらに、大切に使い続けることが省エネにつながることを建具や家具を例に取り上げました。
・傷んだテーブルの天板だけを取り替えて脚部は再利用
・椅子の座面の生地を張り直す
・古い建具は高さが足りなければ足す、高ければカットするなど

先人が使っていた「もったいない」という言葉には使い続けるという知恵があります。そしてそれが「省エネ」の第一歩なのだと。そんなこともお伝えしたセミナーでした。 [ 山本恭子 ]



