シリーズ 賛助会員の横顔「㈱丸紀」
訪問日:令和7年9月5日
今回訪問したのは和歌山県日高郡美浜町にある「㈱丸紀」です。
訪問日は近畿に突然台風が直撃し、和歌山に線状降水帯の可能性あり…との予報で心配しましたが、特急「くろしお」から御坊駅に降り立つとそのような様子もなく、よく晴れていました。
2007年の賛助会員発足からのお付き合いで、先代の現会長から息子さんの山田裕明現社長にも引き続きお付き合いいただいています。

業種は木質建材や木製家具等の製造・販売です。造作材(敷居や鴨居等)製造・加工では注文に合わせて無垢・積層・突板貼などに幅広く対応されています。フローリング・壁材等の木質建材、オーダーの造作家具・什器なども取り扱っています。
訪問すると、最初に顔を出していただいた会長もお元気な様子で、その後社長をはじめ社員の方々のご案内で、倉庫・工場を見学しました。まずは表面仕上げに使用する薄い単板やその芯材の倉庫を見学し、次に工場内の芯材に単板を貼っている工程やそれらを敷居や鴨居・建具枠などに加工しているところ、塗装をしているところ等細かい工程を見学。最後には住宅1軒分の木質建材を製造加工・塗装したものを梱包し発送する流れです。
そして、紀州材の幅剥ぎ材・積層材を使ってコンピューターによりレーザー加工された家具や壁材として深い溝のスリット材加工をされている商品なども見せていただきました。木質建材の床・壁・天井材、家具、そして塗料メーカーと共同開発【ジャパンウッドデザイン2024受賞・ドイツIFデザインアワード2025受賞】の雨で汚れが落ちる〝セルフクリーニング機能を施した国産杉の外壁材OW″をオリジナルで商品化されています。






また、地域との繋がりを大切にしながら、活動されています。地域の人にDIYのできるスペースを会員制で提供されていて、業務で使っている加工機械や工具を使いながら、そこで仕事をしている職人さんにもアドバイスをもらえるとのこと。そして、木質化されたカフェも運営していて、木に触れ木の空間を体感してもらう場になっています。それをきっかけに相談を受けることもあるようです。カフェではDIY工房会員の皆さんのオリジナル作品も展示販売もされているので、DIYをする励みにもなっているようです。その他、工場見学の受け入れや夏休みには小学生にも開放し、木のおもちゃやゲームで遊びながら、木に触れる機会を作られています。訪問日はまだ開放されていたので、もく(木)の会メンバーも夢中で遊んでいました。






室内はもちろん、街並みに天然木を…と、木を身近に感じてもらえるような、商品や場の提供をされていて、それらの商品展示も見せていただき、帰りの「くろしお」に間に合うようにと・・・あっという間の2時間半でした。
今後の取り組みも楽しみにしています。
9月より、大阪の南港ATCの9階にショールームをオープンされています
[西野智子]



