川上村木工センター見学とハイキング  2003年11月1日~2日

イベント 2003.11.1

奈良県の南東部、吉野杉で有名な川上村にある木工センターへ自分の好きな木を捜しに行きました。

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センターには巾50cmはゆうに越えるような板(トチ、カエデ、タブ、セン、ブナなど)が所狭しと並べられていました。これらの板の特徴、使い方などを聞いた後、見学に訪れた人達は思い思いに散らばり、自分の気に入った木を捜しました。マンションのリフォームのためにカウンターの材料を捜しにきた人、テーブルの天板を捜しにきた人、趣味の木工の材料を捜しにきた人、etc。皆真剣です。中にはお嬢さんの誕生日にカエデの時計を買い求めた人もいました。木工センターでは自分で選んだ木を使って自分の好きなデザインの家具を特注してくれます。

木工センター前のお店のウッドデッキで山を渡る風に吹かれながら昼食を取り、午後は樹齢200年を超える杉が見られる中奥に行きました。吉野の山は遠隔地の資産家が所有している所が多く、所有者が余裕があり、嵐にも倒れることなく生き延びた杉だけが残っている、とのこと。そういった説明を聞くと、杉がいとおしく見えました。

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大和上市への途中に杉の湯に寄り、川上村のご好意で温泉に入れていただきました。吉野の山を眺めながら入る露天風呂は格別です。体の心まで温まりました。ちょうど大台ケ原への道筋にあるため、連休は満員でした。
翌日ハイキングに参加する人たちは、大峰山の登山口にある朝日館に泊まりました。鄙びた趣きの落ち着いた宿で山菜料理に話が弾みました。この旅館の近くには鍾乳洞があり、名水も飲む事ができました

翌日は、吉野川の源流・三之公にある水源地の森へハイキングに出かけました。この森は、川上村が原生林を守るために購入したところです。途中、紀伊半島と四国の一部にしかないと言われている「トガサワラ」の原生林を通り、遊歩道の入り口に着きました。ここからはトイレがない、とのことで、公設のトイレに入ってびっくり。オガクズを利用した微生物で排泄物を分解するというトイレで、用を足したあとはスイッチを押してかき混ぜるのです。こういったところにも、自然への配慮が感じられました。

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しばらく植林した林を歩くと、道が2つに分かれ、私たちは渓流へ向かいました。昨年、源流館の大スクリーンで見た景色が実際に見られる、というので期待に胸は膨らみます。坂道を下りて渓流に出たときは、思わず歓声が上がりました。澄み切った水、苔むした岩、降り注ぐ木の葉。途中、木の釣り橋や岩場、崖などがありハイキングというよりは登山に近い道でしたが、川上村の方の案内で全員無事歩きとおす事ができました。所々に色づいた木やめずらしい高山植物があり、私たちの目を楽しませてくれます。マイナスイオンいっぱいの空気を吸いながら、ちょっぴり汗をかいて、きっと寿命が何年か延びたことと思います。