<田辺・龍神見学会> ―熊楠顕彰館見学記―  2006年11月17日

見学会 2006.11.17

何年か前に読んだ平野威馬雄「くまぐす外伝」のイメージから、熊楠は湿度の高い山の中で、菌類をはじめ、多様な植物の研究生活を送っていたと思っていました。しかし実際には、気候の温暖な明るい土地だったのが驚きでした。質の良い紀州の杉を使って、今年の5月にオープンした顕彰館の内部はまだ杉の香りもあざやかで、耐力格子がガラスの外壁を支えていました。

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顕彰館に隣接して、熊楠が実際に生活し、研究を行った旧邸が保存されていました。庭は研究園として使われていたので、数百種の植物があるとのこと。建物自体の高さが低く、庭の木々とも調和がとれている佇まいは、静かな研究者の住まいらしいものでした。

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熊楠顕彰館への道沿いの塀は瓦を積み、土を塗った昔ながらのつくりで、落ち着いた雰囲気を醸しだしていました。

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