金沢21世紀美術館を訪ねて

見学会 2015.3.8

外観2

3月8日(日)、金沢にある21世紀美術館にメンバー6名で行ってきました。発端は、開催中の「ジャパン・アーキテクツ1945-2010」を観たいということでしたが、美術館自体も是非訪れたい建物の一つでもあることから金沢行きはすぐに決まりました。幸いなことに設計者であるSANAA(建築家妹島和世氏と西沢立衛氏による共同設計事務所)でこの美術館の担当をされていたYさんが案内をして下さる機会に恵まれました。Yさんは、美術館建設のため金沢に通っているうちに金沢に魅せられ現在は金沢に活動拠点を移されたとのことです。

タレルの部屋

当日の朝11時に「タレルの部屋」で待ち合わせをしました。「タレルの部屋」は天井中央が正方形に切り取られ、空が見えるように造られた正方形の部屋で、壁面に沿ってベンチが備え付けられています。ベンチに座っていると、時間と共に光の様子が移り変っていくのを感じることができ、何時間でも座っていたいような気持にさせてくれる、何とも心地よい空間でした。

曲線のガラス壁

その後、説明を伺いながら館内を歩きました。美術館展示室は、日本で多く採用されている「大きな部屋を可動間仕切りで仕切る方法」は採用せず、部屋の平面形や天井高さが変化に富んだ多様なプロポーションを持つ空間が連続しています。個々の展示空間の完成度を高め、多様な空間がいろんな作品に対応できるようになっているそうです。また、自然光で作品を鑑賞することを基本としており、取り入れる光はルーバーで調節するようになっています。企画展を鑑賞するゾーンは有料ですが、市民交流スペースである無料ゾーンは4か所ある入り口から入れ、街のあらゆる方向からアプローチできるようになっています。この日も大勢の人たちでにぎ
わっていました。緩やかにカーブした透明ガラスを介して美術館と外部が、中庭や通路を介して美術館と市民交流スペースがうまく融合していると感じました。

プール上

プール下

レアンドロ・エルリッヒ作≪スイミング・プール≫ 水を介して地上と地下の人が出会うことができる。

美術館に訪れる人の中にはリピーターが多いと聞いていましたが気持ちがよく分かります。機会を作って何度でも訪れたいと思います。