夏休み!親子deセミナー 木の家を建ててみよう! ~ミニチュアハウスのフレームキットで実際に体験~ 2009年8月23日

セミナー 2009.9.23

子供たちとその保護者の方々に、日本の山の木を使って家を建てることが山の元気を取り戻し二酸化炭素の吸収能力を高めて私たちの住む街の環境を良くする、ということを伝え、子供たちがミニチュアハウスを建てることによって木を体感し木の家の良さを肌で感じてもらうために、大阪市立住まい情報センターと共催で親子体験セミナーを開きました。

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まず、メンバーの相河が「どうして木の家がいいの?」というタイトルで話をしました。手入れされていない山と手入れされた山の写真を見せてその違いを説明したり、木材ができるまでのサイクルを図を使って分かりやすく説明し、日本の山の木を使うことの重要性をお話しました。また、合板と無垢の木の違いも木片を回してみてもらいました。

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次に、実物の2分の1ほどの大きさのミニチュアハウスを子供たちに組み立ててもらいました。このミニチュアハウスは、大阪府森林組合に材を提供していただき、土台は桧、それ以外はすべて杉を使っています。メンバーの高橋が、昔は大工さんが材木を削って仕口や継ぎ手をきざみ家を組み上げていったこと、土台・柱・梁など部材にはそれぞれ名前と役割があること、こうして組まれた家に耐震性を持たせるために、貫や筋違いを入れることなどを話しました。
子供たちは1人ずつヘルメットと手袋をはめ、慣れない木づちを使って一生懸命ミニチュアハウスを組み立てていきました。参加した子供たち全員が一度は木に触れられるよう作業を分けました。場所によっては入りにくい部分もありましたが、少しメンバーが手伝った程度で時間内に家を建てることができました。

完成した後「これから休憩時間なので、自由に木の家に入ってもいいですよ。」と声を掛けると、それまでおとなしく見学していた子どもたちが先を争ってミニチュアハウスの中に入り、杉の床の感触や柱の手触りなどを体感していました。子供たちだけでなく保護者の方々も近づいて興味深そうにご覧になっていました。

最後に、フレームキットを組み立てました。これは夏休みの宿題としても利用してもらえるよう、 もく(木)の会の会員である木工家の笹野さんにお願いし、ミニチュアハウスを再現したキットを製作していただいたものです。キットの1つ1つに「隅柱(すみばしら)」「棟木(むなぎ)」「軒桁(のきげた)」などと部材の名前を書いたラベルを貼り、フレームキットを組み立てながら家の成り立ちが分かるような工夫をしました。

一度自分たちでミニチュアハウスを組み立てたので、フレームキットは比較的短時間で組み立てることができました。参加者のアンケートによると、「とてもおもしろかった」「いい香りがした」「木の家に住んでみたい」「日本の木を使うことが環境を守ることが分かった」と好評でした。今後も、こうした『木育』活動を継続していきたいと思っています。

※このセミナーは、特定非営利活動法人活木活木(いきいき)森ネットワークのNPO法人等地域材利用推進普及活動助成金を受けて実施しました。