勉強会「LEDってほんとにいいの?」 2012年2月9日

セミナー 2012.2.9

2月9日(木)、大阪南港エイジレスセンターイベントホールでLEDの勉強会を行いました。講師は住宅を中心とする照明計画とそれに伴うインテリアデザインを手掛けている日根さんと西村さん。

act201202_LED001

まず、最近メディアで取り上げられることが多いLEDを実際勉強会に参加した人はどのくらい使ったことがあるか?を質問されました。そして、使用した人の感想を聞くと、「思ったより暗かった。」など描いていたイメージと違っていたという答えが返ってきました。なぜ、このようなギャップが起こるのか、というところから勉強会が始まりました。

act201202_LED002

LEDを購入するときに気をつける点を、実際のカタログやパッケージの表示を見せて説明してくださいました。表示の中で特に注目しなければならないのは、電球の明るさを表す光束(単位はlm ルーメン)と消費効率(lm/w 1wあたりの発光量)。ルーメンという単位はまだ私たちには馴染みが薄いので、電球のパッケージには「光束440lm」だけでなく「白熱電球40w形相当」とか「消費電力4.9w」などという表示も併記されています。以前の白熱電球40W相当の明るさを出すのに4.9Wしか使わないLED電球が省エネといわれる所以です。が、西村さんが電気代と電球の寿命、電球の価格を考慮して費用を試算したところ、毎日11時間使用した場合は、白熱電球に比べるとLED電球はかなり節約になるが、蛍光灯ではあまり差が出なかった、毎日1時間程度しか使用しない場所では蛍光灯の方がむしろ費用は安くなった、という説明がありました。

act201202_LED003

LED電球の基本的な性能の説明の後、実際に白熱電球や蛍光灯、LED電球を使って同じ内装の部屋に置いた花や布の色がどんな風に見えるかを実験してくださいました。普段、同時に2つの部屋を並べて見ることができないので、見え方の違いが良くわかり、とても面白かったです。また、同じLED電球でもメーカーによって色が微妙に違って見えるのにもびっくりしました。

LED照明の効果としては以下のことがあります。
1. 節電効果だけでなく、今後さらにLED器具が普及すればランプや器具代も安くなり、LEDがいちばん経済的になる可能性が
ある。
2. 長寿命の視点から、交換が困難な場所に適している。
3. 紫外線を出さないので退色を嫌うような場所に適している。赤外線を出さないので熱を嫌うような場所に適している。
4. 光色や調光ができるので多彩な照明プランが可能。

最後に、キッチンやダイニングに使うときには演色性の良いものを使うか、演色性の良い他の光源を補う等、LEDを使うときの注意点をいくつか挙げて勉強会を締めくくられました。まだまだ改良の可能性があるLEDについて、今後も継続的に勉強会を開催していきたいと思っています。