杉の最新事情~勉強会&交流会~ 2011年11月23日

勉強会 2011.11.23

私たちのメンバー・藤田が、京都大学や大阪府と共同で行った杉の研究で、杉のいろいろな機能が科学的に解明されてきました。その最新情報をお話し、私たちの活動を支えてくださっている会員さんとも交流を持ちたいと、11月23日(祝)に「杉の勉強会&交流会」を行いました。場所は天神橋筋商店街にある「杉deあんじょう亭」、解明された杉の機能を実感できる場として藤田が開設しているところです。 新しく解明された機能の概要がまず紹介されました。

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1.杉を設置した空間では、杉から発散される物質が身体に対してリラックス効果・免疫力をもたらしています。その物質は杉から検出されたセドロールやβ-オイデスモールなどのセキステルペン類です。
2.杉には水分や養分を吸い上げる「仮道管」があり、この仮道管が空気中の有害物質を吸収して空気が浄化されるというメカニズムもはっきりしました。
3.1や2の効果を最大限引き出すには、板目に対して垂直方向である木口方向を使うことが有効であることも確認できました。今までの製材方法では仮道菅を開くことができないため「杉木口スリット材」(特許取得済)を開発しました。

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「杉deあんじょう亭」には「杉木口スリット材」のパネルもたくさん貼ってあって、それぞれの産地の特長も聞くことができました。 私たちが経験的に気持ちがいいなぁと思って みなさんに勧めてきた杉材の効果が、科学的に裏付けされたこと、それを効果的に引き出せる加工方法も提案されたことは画期的だと感じました。

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そのあとは会員のみなさんとの交流会です。ミニチュアハウスのフレームキットづくりにご協力いただいた木工家、木育でお世話になった瓦屋さん、もく(木)の会リフォーム第1号のお施主さんで今も支え続けてくださっている方などと交流することができました。短い時間ではありましたが、これからの私たちの活動に示唆を与えていただくよい機会になりました。