スウェーデンの住宅と暮らし

勉強会 2022.8.25

 8月25日、メンバー青木が暮らす下市の圓正寺でこちらに滞在中のスウェーデン人、Calle(カッレ28歳男性・日本語勉強中の大学生)にスウェーデンの住まいや暮らしについて、お話しを聞きました。

スウェーデンの首都ストックホルムから車で南へ5時間ほどの海沿いの街、Karlshamn(カールサム)にCalleの家(延床240m²ほど)があります。築70年の家は40年ほど前に手を入れられ二分割され、その後ご両親が購入されたそうです。この家は組積造(レンガやコンクリートブロックを積上げたもの)ですが、スウェーデンでは住宅の半分以上は木造だそうです。住まいの手直しは専門業者にお任せではなく、住まい手自身が行うことも多いようです。人口は日本の約1/11にもかかわらず、空き家が少ないのは、住宅を購入する場合、多くは中古住宅を購入し、手を入れながら住まい続けるから。

スウェーデンの冬は寒く、人々は長い夜を過ごします。この家の暖房は電気式ボイラーで家中に温水を送り、パネルヒーターと床暖房で暖を採り、エアコンはありません。床暖房なので、靴も玄関で脱ぐ日本式です。そんな夜でもキャンドルの灯りなどを上手く使い「ヒュッゲ(デンマーク語):居心地がいい空間・楽しい時間」を大切に過ごすそう。

住まいは各部屋が広く、無駄なものが少なくスッキリした印象です。スウェーデンには「お土産の文化」がなく、物をあげない、もらわないからだそう。またいらなくなったものはリサイクルするから家に物が少ないのです。

 

水まわりは浴槽・便器・洗面・シャワーブースなどが一つの部屋にまとめられ、隣の部屋には洗濯機と乾燥機があります。Calleの家では外に洗濯物は干さないそうです。この日の最後の質問「スウェーデンのいいところは?」に「自然が豊か・夏が明るく涼しい・医療の充実・治安の良さ」を挙げられました。それらに「教育」も加えたいと感じました。大学院まで教育費無償+学生時代には生活費補助があります。一旦社会へ出ても自分の学びたいタイミングで大学で学べまし、他分野への学び直しもできます。誰もが人生の歩み方を一人一人のペースで探し見つけられるのです。

人生の時間の豊かな使い方を知っている国、スウェーデンに魅了された一日でした。