ウッドベース かわちながの 見学会 2007年11月14日
大阪の南東部に位置する大阪府森林組合 「ウッドベース かわちながの」を訪れました。
この日は、ご自身も林業家である『大阪府林業組合代表理事』奥野氏の案内で見学会が行われました。はじめに河内林業についてお話をお聞きしました。河内長野は大阪で最も古くからの、また最大の林業振興地域であり、奈良の吉野林業の影響を受け、その林業手法も杉と桧の混交密植で行われています。その結果年輪の細かい、色合いの良い粘りのある材が育つそうです。
また、こちらの組合では建築用材としての需要に応えることはもちろんですが、山を環境を守っていくことを基本に「循環型林業」を目指されているとのお話に共感 を覚えました。
私達が構造材等に杉・桧を使用するとき、気になるのが、その乾燥法です。こちらでは昔から行われてきた「葉枯らし乾燥」を行い、梁・桁など断面の大きな材は低温乾燥(60~70度)を併用することで乾燥の徹底をされています。材には適した切り出し時期(10~2月)があり、3.・4ヶ月山で葉枯らし乾燥をした後、夏ごろまでに山から製材所にやってくる、そんな材を使っていただけたらいいのですが、と言われていました。
昼食の後、一行は実際に山林の中を案内していただきました。きちんと手入れされている奥野氏の山を歩くと、地面まで陽の光が届き、その表面には様々な大きさの緑が気持ちよさそうに根を下ろし、適度な間隔を保たれた杉や桧はすくっとまっすぐに空に向かって生えていました。日頃業務に追われる私達はそんな山に癒され、元気をもらいました。また、全員で少しずつ木にノコギリを入れ、伐採体験をさせていただきました。とても径の小さなその木が20年生だと聞き、少し驚き、その切り跡の細かい年輪を見て納得すると同時に、長い年月をかけて大切に育てられている山の木を私達も大切に使いたいと思いました。