河南町 植木圃場見学会(2015年4月23日)
4月23日、もく(木)の会通信第31号でご紹介しましたガーデンデザイナー住谷氏が作庭によく使われる植木の圃場「古川庭樹園」を訪ねました。当日は真っ青な空と清々しい緑、そして鶯のなき声に迎えられ、広大な圃場の一部を散策しながら、住谷氏に案内して頂きました。こちらの圃場は70,000㎡の広さを持ち、その敷地には樹種によりゾーン分けして配置されている自然風の雑木林があります。大きく分けると山で育った樹と畑で育てられた樹に分けられ、ほとんどが10年から50年生ほどの樹です。ヤマボウシ、アオハダ、エゴノキ、シャラ、イロハモミジ、ヤマモミジ、ハウチワカエデ、ハナミズキ、アズキナシ、ムシカリ、ヒメシャリンバイ、オオハウチワカエデ、シラキ、カマツカ、マロニエ、オオデマリ、ハンカチノキ、ヤマモモ、キングサリ、ジューンベリー・・・出会う木々や花について次々にお話しをお聞きしながら、樹園を回ります。樹は自然で育つと、それぞれが制約された状況の中で苦しんで育つため、こじんまりしており、森の深いところで育った樹の中には、片枝で上へ上へ育つ木もあります。この様な特徴のある樹は建物の傍に植えてやると互いが活きる良い関係になります。又、ハサミの入れていない樹(剪定をしていない樹)とハサミを入れている樹とではその枝ぶりの趣が全く異なることも教えて頂きました。雑木はできるだけ人の手を入れない、根を伐ることで上の成長を押さえることができることや、肥料はやらない方が紅葉が綺麗であることも学びました。 あっという間に時間は経ち、最後に車でオリーブ畑を寄り道し、帰路に着きました。
大阪の都心からそれほど遠くなく、日頃の喧騒から離れ、緑の中を歩き、素敵な木々に出会い、とても充実した時間を過ごすことができました。これからの私たちの設計に活かし、雑木林の魅力を多くの方に知って頂ければと思います。