見学会「「㈱川島織物セルコン工場と川島織物文化館」(6月7日)

見学会 2019.6.7

駒井邸を訪れた後、昼食を取りながら参加者同士交流を深め、再び叡山電車に乗って㈱川島織物セルコン本社内にある工場と川島織物文化館に向かいました。川島織物セルコンは、創業1843(天保14)年の京都・西陣を発祥とする織物メーカーで、1891年には宮内省御用達国内第一号に任命されています。参加者は10名ずつ2班に分かれて見学させていただきました。

工場では緞帳や帯、カーテン生地が機械や手作業で織り上げられていますが、色作り、糸の染色から作成まで一貫して行われているとのことです。丁度舞台の緞帳の制作準備段階で、当日は残念ながら作業は行われていませんでしたが、制作の時は職人が一列に横に並んで、下に敷いた原画に沿って爪で糸を織り込んでいく「つづれ織り」という技法で作られるそうです。一日に1cm程度しか進まないので、幅20メートル近くある緞帳を作るのに半年はかかるとのことで、気が遠くなりそうな作業だなと思いました。実際の作業風景が見られたら圧巻だったと想像します。

次に、建築家内井昭蔵氏の設計で、1975年に第16回BCS(Building Contractors Society=建築業協会)賞を受賞した「川島テキスタイルスクール」を見せていただいてから、川島織物文化館に向かいました、ここは国内最古の企業博物館だそうで、織物に関する貴重な資料が保管されています。皇室にまつわる織物もたくさん展示されており、普段あまり目にする機会もないものを数多く見せていただきました。参加された皆さんも興味深く見学されていた様子で、あっという間に2時間が経過し、見学会は終了となりました。

ご案内いただきました川島織物の皆様に感謝申し上げます。また、多くの方にご参加いただき、充実した見学会となりました。ありがとうございました。