マンションリフォーム見学会「杉・実験住宅」 2011年7月24日
見学会 2011.7.24
7月24日(日)、築30年以上経った3LDKマンションをスケルトンにし、全面リフォームしたお宅の見学会を行いました。
中に入ると、広さ76㎡の空間を木製建具でワークスペースと大広間の2つに区切っていました。 建具や衝立、照明器具などには杉のスリット材が使用されていました。 スリット材はふつうの杉より調湿機能や空気の浄化作用が高く、また脳の活性化につながると言われています。
この部屋は4階ですが、階段状のマンションで最上階となるため以前はとても暑かったそうです。 今回、外壁・屋根スラブ、床・すべてに断熱材を施し、開口部は―既存サッシ―ブラインド―太鼓貼りの和紙障子―で三重の暑さ対策がされ、防音効果も上がりました。
床には徳島県の浮づくり加工したスギの30mmが防音施工をした上に張られ、壁と天井は漆喰で仕上げられていました。 広い空間に厚さ30mmのスギの1枚板のテーブルが4ヶ所に置かれ、見学者は思い思いの場所で資料を見ることができました。 中央の梁の下にはステンレスパイプが付けられていて、布などを掛ければ、部屋を区切ることもできます。 床に座る、腰掛ける、横になる……いろいろなスギに触れて、体感する実験住宅です。
南側の和室2室の間にあった押入れを移動させ、その壁にミラー効果のアルミ板と両面和紙張りパネルはケンドン式で取り外しが出来て、雰囲気のある床の間空間を演出しています。 スギと漆喰と和紙で出来た空気はとてもさわやかで気持ちよく、随所に施主の美的センスが光るマンションリフォームでした。