勉強会「2013年~LEDの今~」 2013年2月15日
2月15日勉強会を開催しました。昨年2月Noi Plannning Studioの日根氏・西村氏を講師にお迎えしてLED照明について講義いただいてからちょうど一年。 私たちの身近に急速に普及していることを実感するLED。その現状と今後について詳しく知りたいという要望を受け二度目の勉強会となりました。 震災以降の節電意識の高まりでLEDの出荷は予想を上回り前年比3倍を記録しました。 それに伴い器具の品質の向上もめざましく、かつ高価であった価格が下がるという、LED普及に向けた要素がそろいました。 ここ一年の傾向としてランプの発光効率よりも演色性の高さを重視する動きが目立つそうです。 LEDの「暗い」「色が汚い」という欠点を補うため「赤」を強調する改良により明るくきれいに見えるようになりました。
また、このような基本機能の充実に加え、最近では個別の機能が充実してきたそうです。 その中でも、ひとつのランプで昼白色(白)から電球色(赤)まで変えることができるLEDの特徴を生かした調色形LEDランプを紹介いただき、従来の器具ではなしえなかった多彩な演出の可能性を感じました。 ランプを比較する光源実験も8タイプしていただきました。 電球型LED電球色と白熱灯との比較、LEDダウンライトと調色形LED等、色・明るさ・配光・雰囲気の差異が明瞭で受講者から驚嘆の声があがりました。 それぞれの特徴を把握して、どのような空間で、ものをどう見せたいかを計画して光源を選択することの重要さを学びました。 今後は基本機能の改良に加え、システム機能の充実が予想されるそうです。 最後にフランクフルトで開催された見本市の様子を紹介いただきました。 LED光源は直接目にはいるとまぶしいので、いったん壁に反射させて利用する器具の出品が半数を占めていたそうで、今後の器具の潮流を伺い知ることができました。
質疑応答では「LED器具かLEDランプかどちらを選択すべきか」との質問が出ました。 現在生産されているLEDランプは使用中の照明器具を利用するための便宜的な商品で、古い器具が寿命を迎える時期に順次LED器具にかわっていくだろうとの回答で、今後はLED器具の種類が増えるそうです。 節電意識の継続、メーカーの改良・開発により今後、さらに機能が充実し選択肢の増加が予想されます。 多様な器具から適した器具を選択し、建築をいかす照明を計画できるよう常に知識を入手する必要性を深く感じました。